スタッフブログ
古都京都で、石に込められた想いを感じ取る。新米石屋が見た京都の景観。
こんにちは、大沢です。
ゴールデンウィークはお墓参りへ。柄杓を持ってお墓掃除(水遊び?)をする息子。
みなさんゴールデンウィークはいかがでしたか?
仕事だった方、お休みでリフレッシュした方、様々だったと思います。
ゴールデンウィークは、いろいろやりたいこともあったのですが、小さい子どもがいるとやっぱり子ども優先のスケジュールとなってしまいますね。
休日はできるだけ子どもと過ごす時間をつくり、渋滞するとわかっていても公園に出かけ、いい父親を演じ。
(野望を胸に秘めつつ。)
そして…。
…遂に。
…最終日に牙をむきました。「・ω・)「ガオ~
(※5月8日。土日を含めた連休の最終日)
「京都行ってきます。」
妻:(゚Д゚)ハァ?「…? (しばらく沈黙)」
「石を見たいんだ。」
妻:「庭にある石を見てろ!」(言葉はもっと優しいですが、心の中ではこんな感じかと、勝手に以下妄想)
「石屋として、龍安寺の石庭とかいろいろ見たいんだ!」
妻:「行って、あんたも庭の石になってこい。」(本当は優しく送り出してくれましたが、きっとこう言いたかったと思います。)
ということで、ほぼ日帰り、弾丸で京都へ行ってきました。
どっちかと言うと感覚派の人間なので、理屈ではないんです。
「ここに行きたいな」
と思ったら最後。行動に移します(笑)
どれだけ家庭に迷惑かけているかわかりません(^^ゞ
夜に出発して、朝に着いたのが「嵯峨野 竹林の道」
京都嵐山 竹林の道(京都嵐山・嵯峨野)
有名な場所ですね。
静寂な雰囲気が京都らしく、さすが代表的な観光名所だなと感じました。
やっぱり早朝が綺麗だと思います。
足早に写真を撮って、次の「化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)」へ。
化野念仏寺(京都市右京区 嵯峨野)
弘法大師 空海が五智如来寺と称したのが始まりだそうです。その後、鎌倉時代に法然の常念仏道場となり浄土宗に改められ、名も念仏寺と呼ばれるようになったそうです。
境内には西院の河原(さいのかわら)を現出した多数の石塔、石仏があることで有名です。
何百年という歳月を経て、無縁仏となり散乱埋没していたものを、明治期に地元の人たちが集め安祀したもの。
一つ一つに、故人に対する想いを感じる石仏や石塔、そして散乱していたものを集め安祀した方々の供養の気持ちを考えると、とても尊いものに感じます。
何百年以上も前から、人は石に特別な想いを込めてきたのでしょう。
境内奥には、六面六体地蔵さまが。
説明書きに
お地蔵様はあらゆるところにお祀りされてあり、一番身近に拝むことができる仏様です。
とありました。
仏様の優しい表情を見ていると、欲望の塊である私の心が清らかになった感じになります。
あまり時間もないので、次の場所「青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)」へ向かいます。
青蓮院門跡(京都市東山区)
青蓮院門跡は、古くより皇室と関わり深く格式の高い門跡寺院とされています。
門主の多くは皇族出身で、親王の称号を与えられた僧侶が務めているそうです。
三不動の一つ国宝の青不動(青不動明王)でも有名です。
天然記念物の大楠。迫力があります。
華頂殿から。相阿弥作と伝えられる庭が素晴らしいです。
自然石としての庭石や草木、池の絶妙な配置の景観が本当に美しい。
余談ですが、京都東山山頂に大護摩堂「青龍殿」を平成26年10月に建立されました。(国宝 青不動をお祀りする建物)
この工事を手がけたのが、法多山などの仕事で小野石材店とも関わりのある宮大工 飛鳥工務店さん。
専務の依田が、法多山のご住職、飛鳥工務店さんと一緒に青蓮院門跡の門主さまとお会いしたそうです。なかなか無い体験ですね。
龍安寺 石庭(京都市右京区)
最後は、石といったらここ。
龍安寺の石庭です。
石や砂などにより山水の風景を表現する枯山水の庭園は有名ですね。
不完全を表す15の石の数や「虎の子渡しの庭」、「七五三の庭」などとも呼ばれ謎が多く、その解釈は見る人に委ねられています。
それにしても京都は、こうした寺社名勝ばかりだけでなく、町並みに木や石が配置され、日本人として心が揺さぶられる景観を保った街だなぁと感じました。
木と石のバランスが絶妙で、どの庭も見入ってしまいます。
考えてみれば、高校生のときに修学旅行に行って、あとはテレビなどでよく見るので案外行った気(知った気)になってたのですが、こうして大人になり、実際に足を運ぶといろいろな発見がありました。
次回訪れるときは家族でゆっくり、理解ある妻に美味しいものでもご馳走しながら京都を訪れたいと思いました。
石に込められた想い
改めて日本人と石の関係について、考えさせられる京都の旅でした。
石塔や石仏など見ると、どんな職人がつくって、どんな想いを込められて作られたのだろうと、石屋ならではの視点で見ることができました。
先日営業の野口が、お客さまから依頼を受けた墓石の外柵(墓石を石材で囲う柵)を職人の児玉が丁寧に作っているのを見て、
「児玉さんの仕事振りを見ていると、なんだか愛おしくなっちゃって。児玉さんたちが丁寧に作った石製品をお客さんに(自信をもって)提供できるって営業として幸せだよね」
と言っていました。
わかります。
普段、現場に出ていて、なかなか撮影機会のない渡邉をパチリ。寡黙で仕事ができるナイスガイです。
名工 児玉の仕事ぶりを眺める渡邉。将来の自分を重ねているのでしょうか。児玉は小柄ですが、皆に大きい背中を見せています。
小野石材店の仕事も、お客さまに想いが伝わり、何百年も残り続けていくものであれば嬉しいですね。
そのためにも、コツコツ地道に頑張っていきたいと思います!
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