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石塔(せきとう)と石幢(せきとう)

こんにちは、武藤です。
先日の記事の最後に

石幢(せきとう)

について少し触れましたが、
私が足を運んだお寺にも散見できましたのでご紹介したいと思います。
ちょっとマニアックですがご容赦を。
「こんなのもあるのね」と見て頂けたら幸いです。
石幢たいとる

石幢とは

そもそも石幢というのは、『石製の「幢」のこと』、なんだそうです。
幢というのは、旗の一種で、仏堂を飾ったり、竿に付けたりするもの。
それを6角・8角の石の柱で作ったものが石幢、というわけです。
参考1:e国寶「多宝千仏石幢」
参考2:goo辞書「幢」
さて、1つ目にご紹介させて頂くのは、

山梨市にある「法蔵寺(ほうぞうじ)」さんの裏側入り口横にあった石幢

です。
既に移設されてしまったそうで、移設前の画像になります。
法蔵寺の石幢
写真からはわかりにくいですが、どうやら中の六面地蔵と、
上下のパーツの石が違うようです。
ひょっとしたら竿(一番長いパーツ)も違う石かも…!?
2つ目のご紹介は、

韮崎市の「願成寺(がんじょうじ)」

さんです。
諸々の理由(遠目に撮ると中が真っ暗で何も見えないとか)で、
ドアップの画像になります(苦笑)
願成寺の石幢
かなり大きい竿石に乗っていました。
灯篭で言うところの火袋(六面地蔵が入っている部分)と、
その下の台とがしっかり組まれているようです。
そのかわり笠は外れそう(笑)
3つ目のご紹介は

北杜市の「法性寺(ほうしょうじ)」

さんです。
ここでは寺院墓地内の入り口付近にありました。
さすが高原で空がキレイでしたよ!山号も「八岳山」ですし。
法性寺の石幢
お墓の中の道を挟んで1対、2基の石幢がありました。
これには火袋のようなパーツもなく、下の台も蓮華のような彫刻が施されています。
さて、3つの石幢を見てきましたが、実際、

石幢って何だろう?


と…いいますと、実は私も良く知りません!
お寺を巡って写真を撮っている内に興味が沸いてきた、という段階です。
こちらのサイトから引用しますと…(整形と句読点の打ち直しをしました)

石幢は笠塔婆の竿石を八面または六面に造り、
それに応じた笠石・台石を添えたものです。
宝幢式笠塔婆ともよばれ、笠塔婆の一種としても分類されてもいます。
単制と複制の二種の形があり、
単制は六角または八角の長い幢身の上部に仏像または梵字を彫刻し、上に笠をおきます。
複制は幢身の上に仏像をあらわす龕部を別に作るものです。
複制は石燈篭とよく似ていますが、幢身は多角柱で節がない、などの違いが有ります。
鎌倉時代初期から造られ、
南北朝時代ころからは六地蔵を刻出す六地蔵石幢が多く作られました。
後年には、石燈篭と混合した形のものもあります。

とのことでした。
鎌倉時代初期は1200年頃、南北朝は1300年代ですから、
いずれにしても古い歴史があるものです。
今回見たものは複制でしょうし、南北朝~後期のものになりそうです。
そうそう、単制の石幢は当社でも販売している、「八角墓誌」によく似ています。
色々な文化が入り混じったような、不思議な気持ちになりました。
八角墓誌
またお寺に取材に行った際、色々なものを報告できたら、と思っています。
ではまた次の記事で!
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